歯科医院は小さく経営すると面白い

都内で歯科医院を経営しています。小さい経営をして楽しんでいます。

ぎっくり腰

先日ぎっくり腰になった。

これで2回目のぎっくり腰だ。

 

ちょっと反省も含めて記録しておきますね。

 

1回目のぎっくり腰

1回目のぎっくり腰は3年ほど前

あの時はやった日は全く動けませんでした。

とれる姿勢は

  • 仰向けで膝を立てる姿勢
  • ハイハイの姿勢

この二つだけです。

それ以外の姿勢をとろうものなら、表現しがたい痛みが。

 

トレイに行くのもかなりの労力でした。

幸い日曜日でしたので、朝からずっと仰向けで療養します。

月曜日には治っていることを信じて。。。

 

現実は全く治らず。

実際は1週間はほぼ歩けない状態でしたので、勤務先にはタクシーで通っていました。

 

もう歯医者できなくなるのかなーなんて不安になったのを覚えています。

 

歩けるようになったのは2週間ほど過ぎてからです。それでも痛みを我慢しながらです。

1ヶ月くらいしてようやく腰痛レベルに症状が落ち着きます。

まだ運動は怖くて出来るレベルではありませんでした。

 

反省して体幹レーニングを

上記の経験を生かして体幹レーニングを行いました。

腰痛は色々理由があるそうです。

中にはメンタルが原因になるとかならないとか。個人的にはそんなわけないと思っていますが。

 

基本的には腰痛は筋力不足が原因です。

つまり体幹がしっかりしていれば腰痛は起こらない。

 

そう信じて体幹レーニングを始めました。

 

おかげで3ヶ月もすれば腰痛もなくなり(ぎっくり腰をする以前から腰痛持ちでした)、完全復活です。

 

油断大敵2回目のぎっくり腰

そう。油断していました。

体幹レーニングをここ数ヶ月サボっていたんです。

 

そしたら多少腰痛が出始めました。

あーそろそろ体幹レーニングを復活させないとなーと思っていた矢先、やってしまいました。

 

1回目ほど症状は辛くないものの、初日は歩くのにびっこを引くレベル。

仕事に支障はさほどなかったのが良かったですが、1週間くらいは痛みに悩まされました。

 

そして再度反省して体幹レーニングです。

 

まとめ

私たち歯科医師は体を犠牲に患者さんを治しているのではないか?と疑問に思う職業です。

ですが、そんなことを言っても仕方がないので対策を練るしかありません。

体幹レーニングが一番効率がいいと思いますし、他の運動でも構いません。

体のことを考えると、同業の方はぜひ運動、トレーニングをしてください。

私も頑張ります(笑)

 

小さく経営するからには家庭も小さく

小さく経営することはとても楽しいことです。

たくさんのお金を稼いで、贅沢な暮らしをしたい人には向いていません。

 

小さく経営するためにはプライベートも小さくしないといけません。

いわゆるシンプルライフというやつです。

 

経営もプライベートもシンプル化することでとても豊かなものに変化します。

 

少しだけ、私のシンプルライフ&シンプル経営について書きますね。

 

予算を決める

プライベートも歯科医院経営も予算を決めて行動します。

基本的に毎月どの程度まで使えるかを把握して行動します。

 

ある程度の固定費、変動費が把握できればおおよその予算は見えてくるはずです。

 

もし、固定費、変動費が把握できなければまずはそこからですね。

 

予算の時点で赤字だった場合(どこかの国は予算で堂々と赤字を計上しますが、あれを個人でやると破産します。)、固定費の見直しが手っ取り早いです。

 

どんぶり勘定になっている方は大体細かい支出を舐めている事が多いように感じます。

 

毎月コツコツ引き落とされるものが、意外と大きな差となります。

例えば、歯科医院で言えば宣伝費。無駄な宣伝費ないですか?

プライベートなら携帯代など。

月に3,000円も変われば、年間で36,000円。10年もすれば360,000円です。

 

可能な限り無駄な支出は減らす。これ大原則です。

 

毎月支出(経費)の断捨離を行う事が重要です。

 

ちなみに宣伝費の話ですが、私の医院ではHPの管理代金の30,000円ほどしか宣伝費をかけていません。

小さく経営するなら他の宣伝は不要ですよ。

 

 

 

支払ったものは細かく把握する

上記の支出の話と一部かぶります。

私の医院でも以前患者数が多い頃は売り上げが上がっているのをいいことに、多少の支出は目をつぶっていました。

というか、把握するのがめんどくさかったんですね。

小さい経営を目指すなら、そこはせこく見ていく必要があります。

 

経営でもプライベートでも使途不明金は絶対不可です。

 

自分のことですが、以前加入していたSpotifyというアプリ。使用していなかったのに半年くらい毎月使用料が引き落とされていました。たった数百円の支出ですが、毎月のこととなると意外と大きな支出となります。

 

今はやめてしまいましたが、リコールハガキも意外と大きな出費ですよね。

まぁ現在ではリコールハガキはルール違反になるそうですが。

 

あとは歯科材料。材料屋さんに言われるままに買っていると結構無駄な出費が増えます。歯科材料はいちいち無駄に高いですからね。

もう一度言います、歯科材料は無駄に高いですからね。

 

薬の在庫も考えものです。最低限だけ院内で購入して置いて、あとは全て処方箋にしてしまった方が無駄が無くなります。

 

また3~4,000円程度の物品を迷わず購入する方がいたらちょっと待ったほうがいいです。

 

物を買う前に考える

経営でもプライベートでも同じです。

今すぐ必要なものはそれほどありません。少し時間をおけば実は必要なくなる事はたくさんあります。

 

欲しいと思ったら、1週間程度は考えてください。

 

歯科材料屋さんに言われて3~4,000円程度の物品を購入する際も、すぐの購入はやめた方がいいです。意外と院内に代用できるものはあります。そもそも必要ないかもしれません。

「今日限りのセールです!」みたいに購入を焦らせるケースもありますが、不要です。無視してください。

 

プライベートでも一緒ですよね。衝動買いほど悪いことはありません。

 

一般的に現代人は物を持ちすぎています。

ストレスなく生活したかったら、出来るだけ所有するものは最低限度がいいです。

所有するものが少ないほどストレスは減るものです。

 

歯科医院も基本的には一緒です。

新しいものが出るたびに欲しくなる気持ちが芽生えますが、そこはぐっとこらえましょう。特にバーや、セメントの類はかさばりますよね。

新しいものを購入する時はよく吟味して、本当に必要なものなら以前から持っているものと交換するつもりで購入する事が重要です。

 

日々断捨離をオススメします。

 

 

まとめ

私は歯科医院経営をするようになって、浪費ぐせがなくなりました。

資産形成も出来るようになりました。

経営も家計もコツさえつかめば同じなんですよね。

身の回りのものが整理されてくるととても気持ちがいい。

院内も物が少ない方が、清潔感があって一石二鳥ですよ。 

RCT/勝手に診療報酬考察

5 第1節に掲げられていない処置のうちラバーダム防湿法及び簡単な処置の費用は基本診療料に含まれ算定できないが、特殊な処置の費用は、その都度当局に内議し、最も近似する処置として準用が通知された算定方法により算定する。

通則より

 

冒頭に引用した通則はラバーダムについて記載したものです。

 

 

根管貼薬のコストは?

根管貼薬の診療報酬は28~46点(2019.8現在)

つまり280円〜460円ってことですよね。

これに再診料48点が加算されるのでおおよそ760円〜940円。

 

1000円にも満たない報酬で出来ることをしないといけません。

中には

「保険でもラバーダムをして自費診療と同レベルの治療が出来る」

とおっしゃる先生もいます。

ただね、それって赤字になってませんか?

赤字覚悟でやるのは正しい姿ではありません。

他の点数で採算を取ればいい?

これも違います。

 

あくまで1000円に満たない報酬の中で可能な限りいい治療を目指さなければいけません。

 

では根管貼薬の治療ですが

実は指定された方法はありません。

具体的にどのような流れでどの薬剤を使って〜などは全く指定がないんです。

 

つまりどういうことか?

 

ラバーダムを使うのも使わないのも自由だし、使用する材料も最低限認可がされているものであれば自由に使えるということですよね。

 

繰り返しになります。 

私の考えですが、保険の診療とは診療報酬内で出来る限り最高の治療をすることだと思っています。

ですので、根管貼薬の治療では赤字だけれど他の治療でカバーできるから、ラバーダムを使って時間もきっちり使ってマイクロも使おうというのは間違えだと思います。

本来はどの程度のクオリティで治療を行うかは、歯科医師会などで決めてくれると助かるんですよね。

 

ラバーダムは使えるのか?

ではラバーダムを使った根管貼薬は診療報酬的に可能なのか?

 

私は原則不可能だと思います。

正確に言うと、根管貼薬自体が不可能だと思っています。

1000円くらいというと、どの程度時間がかけられるでしょうか?

場所やスタッフの数にも影響されますが

30分のアポイントは確実に不可能ですよね。

 

30分1000円としても1時間で2000円。とても人なんて雇用できないですし、家賃だって払えません。

15分のアポイントではどうか?

1時間で4000円になりますから、多少希望が見えてきましたね。

 

実際保険治療メインでやっている医院では15分のアポイントは当たり前のようです。

当然治療レベルは下がります。

 

まとめ 根管貼薬はどうしたらいいのか?

先人たちの保険治療を見ていると答えは出ていると思います。

現状の保険制度では15分のアポイントにした上で、可能な限り材料はケチる。これだけが解決作です。

ですが、それでは面白くないので私なりにちょっと考えてみます。

黒字は諦める

いっそのこと、この治療での黒字は諦めます。ラバーダムも使いますし、ニッケルチタンも使います。スピートも重要です。可能な限り1回で治療を終わらせます。

それが可能なら、無駄な赤字は減らせることかと思います。1回だけは赤字で耐えようということです。

一部自由診療で行う

根管貼薬の時に使う、ラバーダムやニッケルチタン、マイクロなどの使用券を販売する。あくまで券なので混合診療にはなりません。パチンコ屋とほぼ同じ思考ですので、お上がダメと言ったらダメなので自己責任でお願いします。

上部構造を自費にする

上部構造が自費の場合はその治療代の中に、根管貼薬の赤字分を包括する方法があります。単純にセラミックを10万円でやっている医院なら15万くらいで行えばいいでしょう。その上で、一部頭金として5万円ほどもらっておけば全く問題がありません。

あくまで建前はセラミック代としてもらうわけですからね。

 

まぁ以上の3つが解決策でしょうか。他にも意見があればどなたか教えてください。

 

自費率を増やすたった一つの方法

歯科のセミナーなどで「自費を増やす方法」「こうすれば自費、、、」「予防歯科で自費率を高めよう」etc

と様々な手法が存在します。

 

ただ、いろいろ聞いたり、読んだりしてみましたがどれも表面的なものが多い。

「院内で動画を流すといい」とか、「HPを活用しよう」とか。

最近流行り?の「セラミック矯正」もその手法ですよね。

あれは完全にインチキだからやめた方がいいが。

 

自費の治療を増やす方法なんてたった一つしかありません。

 

患者さんが私たち歯科医師と同じ思考になればいい

 

これだけですよね。

私たちはあえて銀歯を入れたり、保険治療を希望しますか?

基本的に自費診療の治療を希望しますよね。

お金の問題ではないはずです。

 

ですから私の自費率を増やす方法は単純に

「患者さんの教育」

これに尽きます。

 

少し具体的な方法を示しますね。

 

保険治療はしっかりやろう

一見矛盾しているように感じるかもしれませんが、とても重要なことなんです。

自費率をあげようとする先生に限って保険治療の質を落とそうとします。

ですが、私の場合は保険治療はしっかりやりますし、保険の診療報酬、ルールもすべて守ります。

ルールを守ることによって自費の範囲が増えるということです。

その上で保険治療では出来ないことをすべて自費治療にします。いろいろありますよね。

  • 縁下のカリエスの扱い
  • 仮歯などでの経過観察
  • 残根の活用
  • セラミックなど審美治療
  • インプラント
  • 矯正
  • 長時間診療
  • アポイントの優遇
  • 予防歯科
  • 咬合治療

あげればキリがないですが、保険治療でカバーされていない範囲はかなり大きいです。

ですので、無理やり自費診療を進めなくてもまともな患者さんほど自費を希望されます。もちろん保険治療のルールを守っているから線引きが出来るんです。

 

コンサルだって時間とお金をもらおう

歯科は基本的にタービンを持ってなんとかしようとする文化が根強い。

初診からいきなり削り始める先生も多いですよね。

保険治療の一番の問題は、コンサル料金がないことです。極論報酬的には何も話さなくていいことにもなります。

中医協からの抜粋です

歯科の初・再診料は初・再診の際の基本的な診療行為を含む一連の費用を評価したもので、以下のような簡単な検 査、処置等の費用が含まれるものと考えられる。 (1) 診察にあたって、個別技術にて評価されないような基本的な診察や処置等 ・視診、触診、問診等の基本的な診察方法(歯や口腔疾患に係るもの) ・第1度熱傷の熱傷処置(歯・口腔疾患に係るもの) ・簡単な病理標本作製の費用(歯・口腔疾患に係るもの) ・口角びらんの処置 ・スタディモデル(患者の歯列等の模型))等 (2) 診察にあたって、基本的な医療の提供に必要な人的、物的コスト ・ 上記に必要な従事者のための人件費 ・ カルテ、基本的な診察用具等の設備 ・ 保険医療機関の維持に係る光熱費 ・ 保険医療機関の施設整備費 等

なんかたった40点前後にいろいろ盛り込みすぎですよね。

まぁ何れにしてもコンサルは自費になります。

一般社会と同様、治療計画の立案、患者さんとの相談etcはすべてコンサル料金をもらってでもしっかり行うべきだと思います。

そうすればお互いにwin-winですよ。

 

コンサルの時だけでなく、患者さんの治療をするときには常に知識を与えます。

歯科の知識だけでなく、保険制度のこと、なぜ保険制度が崩壊しているのかetc

とにかく自分の知識に近づけます。

 

まとめ

上記の2つのポイントを抑えた上で

患者さんの知識レベルを歯科医師の知識レベルまで可能な限り引き上げます。

そうすれば自然と自費率は上がりますよ。

当然時間はかかりますし、簡単に自費率が上がるわけではありません。

ですが、そうして上がった自費率はそんなに上下しないので、経営的な目線で見てもメリットが大きいのではないかと思います。 

 

初診料/勝手に診療報酬考察

初診料はその名の通り初めてのときに算定できる点数ですよね。

私は小さい医院を経営しているので、私目線で考察していきますね。

 

ポイントごとに考察していきます。

⑵ 患者が違和を訴え診療を求めた場合は,診断の結果,疾病と認むべき徴候のない場合であっても初診料を算定する。 

日本の保険治療は疾病給付になっているため、患者の主訴が大事ということですね。もし、患者が違和感もなく痛みもないのに「念のため検診がしたい」ということであれば保険は使えませんよ。ということになります。

ここを取り違えている一般人がとても多い。というか厚労省の説明不足ですね。

もし、患者さんが検診希望で来院された場合はしっかり理解をしてもらって自由診療として検診をしてもらうのが正しい姿です。

実際の臨床では、違和感や症状があるという形式でレセプトを請求していることが多いでしょうが、患者さんにはそこを理解してもらう必要があります。つまり口裏だけでもあわせておけば患者さんは保険で一応の検診は出来ることになります。かなりグレーゾーンなので、患者さんの判断に委ねる形をとることが重要です。危ない橋は患者さんに渡ってもらいましょう(笑)

 

⑹ 現に傷病について診療継続中の患者につき,新たに発生した他の傷病で初診を行った場合は,当該新たに発生した傷病について初診料は算定できない。

これは簡単ですよね。

同じ初診の中では別の病名だからといって初診には戻りませんよ。ということです。

 

⑺ 患者が任意に診療を中止し1月以上経過した後,再び同一の保険医療機関において診療を受ける場合は,その診療が同一病名又は同一症状によるものであっても,その際の診療は初診として取り扱う。 この場合において,1月の期間の計算は,暦月により,例えば,2月10日〜3月9日,9月15日〜10月14日等と計算する。

ここは結構揉めるというか悩むところです。

この文面を見る限りでは、1月間があいた場合は初診に戻ることになります。ですがこれに続く文面でこれが否定されてしまうんですよね。

 

⑻ B000-4歯科疾患管理料又はC001-3歯科疾患在宅療養管理料を算定した場合は,管理計画に基づく一連の治療が終了した日(患者が任意に診療を中止した場合も含む)から起算して2月以内は再診として取り扱い,2月を超えた場合は初診として取り扱う。

⑼ ⑺及び⑻にかかわらず,次に掲げる場合は,初診として取り扱わ ない。 イ 欠損補綴を前提とした抜歯で抜歯後印象採得まで1月以上経過した場合 ロ 歯周疾患等の慢性疾患である場合等であって,明らかに同一の疾病又は負傷に係る診療が継続していると推定される場合

そうなんです。(7)の文面では1ヶ月もすれば初診に戻るよーって書いてあります。

ところが(8)(9)で明確に否定されています。

まず「歯科疾患管理料」を算定した場合は2ヶ月は戻らないよということ

次に「歯周疾患」などの慢性疾患の場合は初診に戻してはいけないよということ

 

歯科の場合、歯周疾患に罹患していない患者の方が少ないと思います。虫歯の治療のみで終わる場合を除いて基本的に上記の2つは算定することになります。

 

つまり歯科疾患管理料を算定する場合は基本的に短期間で初診には戻せないと考えた方がシンプルです。戻せるとしたら、治療がきちんと終わったのちに違う疾患で来院された場合です。ただし、最低2ヶ月はあいてないとおかしいと判断されますし、間違えても歯周病での算定は出来ません。たった2ヶ月で歯周病になるの???と判断されてしまうんですよね。

ここから読み取れることは完全に治ったor患者が来なくなった場合は実態に即していればある一定の期間を経た場合は初診に戻せるということ。

ある一定の期間とは明確に表記されることはないが、6ヶ月程度を目安になるかと考えられます。

また歯周病が治っていない場合はSPTという形で治療を継続しましょうということ。

歯周病は慢性疾患なので、SPTで管理するのが推奨されるということ。

極論SPTにならない人の割合の方が低いですから、予防はダメだけどSPT管理ならいいよ。という認識であっているかと思います。

 

 

こんな考察でいかがでしょうか?

間違えている点などありましたら、指摘してくださると助かります。

 

小さい経営はストレスフリー

小さい経営は他にないメリットがたくさんあります。

 

歯科医療はストレスが多いですよね。なぜストレスが多いのでしょうか。ストレスのほとんどが人間関係です。スタッフとの人間関係、患者との人間関係。

単純に小さく経営することによって人間関係という大きなストレスから解放されます。

もちろんお金のストレスもあるでしょうが、小さい経営ならほぼお金のストレスは無くなります。コツさえ分かっていれば。

 

他にもたくさんありますので、挙げていきましょう。

 

患者数が少ないことはメリットです

1日の患者数が10人程度だとします。そうすると1人にとても時間がかけられますよね。色々話すこともできますし、治療だって丁寧にできます。そうすることで患者さんとの信頼関係も作れます。

当然ストレスだって減りますし、患者さんと仲良くなることでとても大きな充実感も得られます。

歯科医師をやっていてよかったなと思える瞬間です。

いっとき私の医院も1日40人近く診療している時期もありました。都内では結構いい方じゃないでしょうか。

ただね、お金はたまってもそれ以上のストレスが溜まります。信頼関係も出来てないので充実感もそれほどありません。

点数が多く上がって、まぁ嬉しいなぁという程度です。

今の小さい経営状態の方がよほど楽しいですよ。ちなみに収入はもちろん減りましたけど、生活レベルはさほどかわりませんでした。

 

スタッフからのストレスフリー

歯科医院って女性の多い職場です。

なんで女性って人間関係で揉めるのが好きなんでしょうね。淡々と仕事をすることは出来ないんでしょうか。愚痴みたいになってしまいました。

小さい経営の場合、自分と衛生士と歯科助手の3人で診療することもできます。現在の私の医院ではもう少しスタッフもいますが、日によっては上記の3人で診療にあたっています。

まさにストレスフリーですよ。

さらによほど変なスタッフではないかぎり、少人数の方が教育しやすいこともメリットだと思います。

 

変な患者はお断り

ゆっくり丁寧に治療をしているとおもしろい変化があります。ドタバタ治療をしている医院に比べてまともな患者さんが多くなっていくんです。

これは経験的なものなので、なぜかは分かりません。

想像ですが、変な患者ってのは自分の都合のいい時に自分の都合のいい方法で治療をして欲しがります。ですが、小さい経営ではゆっくりと丁寧に治療をしますから予約は比較的取りにくくなります。

きっと変な患者には我慢できないのではないかと思います。予約の取りにくさが(笑)

いい患者さんだけに囲まれた診療ってとても充実しますよ。

これからは患者を選ぶ時代ですよ!!!

 

自費率が嫌でも上がります

一人一人とゆっくり向き合うことができると自然と自費率が上がります。

保険治療と自費治療の違い、予防について、力のこと、プラークのことetc時間の有る限り色々説明します。結局患者さんが私たち歯科医師と同等の知識を持てば、保険治療は避けたくなるものなんです。

ですので、知識を出来るだけ共有するように説明します。

おかげでお金に困っている人でなければ大半が自由診療になります。

 

院長が全患者を把握出来てストレスフリー

小さい経営ですと、来院されている全ての患者を把握出来ます。

私が一番重要にしていることがこれです。医療は信頼関係です。それさえ出来ればストレスだって減りますし、何より治療に本気になれます。

プラスの人間関係であれば、充実感さえ得られます。

これが本当の医療なのかなと思います。

 

まとめ

歯科医院の経営は小さくが基本だと思っています。 

現在だけでなく将来的にも出口戦略も必要でしょうから。

もし自分が倒れた時のために大きくしておいた方が安心という考え方も分かりますが、実際自分が倒れた場合はどちらにせよ終わりだと思います。

ですから、どうせなら1度しかない人生。楽しく経営した方がいいんじゃないでしょうか。

 

小さく経営すれば患者数は10人でも問題ない

歯科医院経営において患者数はどの程度必要でしょうか。

今都内での患者数の平均は20人を下回っているようです。

ということは10人前後の医院もざらにあるということですよね。

 

経営においてボトムラインをしっかり把握しておくことは重要です。

最悪の想定ですね。

 

返済はどの程度か 45万

私の場合は普通の家庭でしたから、親からの援助は全くありません。

ですので、全て借金ですね。

頭金は500万程度ためてからの開業でした。

∴返済額は月に45万程度になっています。

 

テナント代はどの程度か 53万

都内の場合は大体テナント開業です。

私の医院の場合は大体52万程度になっています。

高いですよね。

保険制度がいっちゃってるので、土地代などは加味してくれていないのが辛いものです。

 

人件費はどの程度か 25万

今回は最悪を想定しているので、助手を1人雇用したとします。

そうすると大体25万も見ておけば雇用できるのではないでしょうか。

 

その他の経費はどの程度か? 50万

電気、水道など光熱費、技工費、材料費などですが50万程度に抑えられるでしょう。

 

おおよその最低支出です 172万

私の場合ですが、上記を合わせますと172万程度は嫌でも出ていってしまう支出ということになります。

もちろん人によってはもっと少ないパターンもあるかと思います。

ですが、たったこれだけを越えれば基本黒字になるということです。

 

売り上げ目標は? 200万 

続いて売り上げ目標を考えましょうか。

  • 売り上げ目標200万
  • 診療実日数22日
  • 診療時間8時間(1日)

と仮定します。

では計算して見ます。

 

保険診療のみの場合、一人500点と仮定します。

1日に必要な売り上げは 200万/22 ですので、91,000円 ほどです。

1人の売り上げが5,000円ですから、18.2人必要になります。

 

自費診療が50万ほどあった場合はどうでしょうか。

1日に必要な保険治療の売り上げは 150万/22 ですので、69,000円ほどです。

つまり13.8人必要になります。あとは自費の患者さんです。

 

自費治療が100万ほどあった場合はどうでしょうか。

1日に必要な保険治療の売り上げは 100万/22 ですので、46,000円ほどです。

つまり9.2人必要になります。あとは自費の患者さんです。

 

 

まとめ

結構1日の患者数は少なくても経営ができることがわかると思います。

もちろん自分のお給料をかなり低く設定していますので、理想的にはもうちょっと患者数、売り上げが欲しいところですが、ボトムラインとしては患者数10人でもなんとかなるんです。

 

経営にはこの考え方が重要で、1日20人以上来ないと経営が破綻するなんて考える必要はありません。

 

ちなみに知り合いの自費専門の医院ですと、1日5人だそうです。理想的ですよね。羨ましい。